リフォームDATA
■所在地 : 横浜市都筑区 S様邸
■構造・規模 :木造在来2階建て 延床面積89.35㎡
■築年数 :約30年
■工事期間 :約2.5か月
■工事費 :約1,100万円
(耐震断熱リフォーム費用250万 その他リフォーム費用850万)
■担当者 :リノベーション事業部 日下部、瀬下
***ご相談内容***
家での生活が年齢を重ねるごとに、冬が寒く夏が暑く辛くなってきた。
そして窓も多いので耐震性能も心配。 今後、安心して快適に生活をおくりたい。
また、住まい全体のリノベーション工事予算と、引越しをして長期の工事は年齢的に不安があるので必要な場所のみ工事をしたい。
*生活スタイルのご希望
独立型のキッチンで家事をしているのを、キッチンで家事をしながらお庭やテレビを見たい。
リビングと続く和室も洋室にしLDKを一つの空間として、明るく暖かく過ごしたい。
大きな出窓のあるタイルの浴室も寒くつらいので、ユニットバスにして暖かいお風呂にしたい。
▮BEFORE ~リフォーム前~
▮BEFORE ~診断~
[耐震診断]
現状の耐震診断結果は評点0.49
(震度6強の地震クラスの地震で 評点0.7未満 ✕倒壊する可能性が高い)
[断熱診断]
☆現況の住まいをしっかり調査しリフォームプランをご提案いたします。
***リフォームのご提案内容***
*1階の耐震補強と生活の主となる場所の断熱工事をご提案
*リビング側に向いていたキッチンをダイニング側へ位置を移動し、背面には家電が使いやすいカウンター収納と低い位置の吊り戸棚
*大きな開口部で寒く地震に弱い真壁の和室を洋間に、
冷暖房効率をよくするため開放感あるガラス入りの間仕切り引き込み戸をご提案
*キッチンとリビングには温水式床暖房
*浴室は暖かいユニットバスに交換
*施主様には工事中生活が難しい期間(約一か月)だけビジネスホテルでのご生活
お荷物は工事をしない部屋に移動し、引っ越しのストレスも軽減しています。
☆お住まいのお困りごとを聞き、お客様と一緒に解決していきます。
[リフォーム工事図]
▮工事中 ~耐震補強工事~
***1階の耐震補強工事***
現状評点0.46→リフォーム工事後評点1.2 (1.0以上~1.5未満 〇一応倒壊しない)
▮工事中 ~高断熱工事~
***高断熱工事内容***
① 窓の交換&内窓 : 高断熱サッシ YKK AP エピソードNEO (Low-E複層ガラス)
内窓 YKK AP プラマードU(複層ガラス)
② 玄関ドア交換 : 断熱玄関ドア カバー工法 YKK APドアリモ
③気流止め : 床下、小屋裏
④ 1階床下断熱 : 既存断熱材撤去→吹付け断熱材施工 アクアフォーム@50
⑤ 1階の壁と天井断熱 : 断熱材入れ替え 高性能グラスウール@100
⑥1階下屋天井断熱 : 吹付け断熱材施工 アクアフォーム
⑦ 2階天井裏断熱 : 吹込み断熱施工
既存断熱材+セルロースファイバー断熱材施工@160
高断熱工事てどんな工事をしたの??
①窓の交換&内窓
<高断熱サッシ> YKK AP エピソードNEO (Low-E複層ガラス)
*昔は明るく開放感がある大き窓が主流でしたが最近は耐震性・断熱性・防犯性・デザイン性など窓を小さくして、配置やサッシの種類で快適な生活が過ごせるようご提案しています。
造作出窓は壁との取合いから断熱工事が難しいです。
高断熱リフォームの場合は出窓をなくすか、作り替えをお勧めします。
「ウッドキャッチ連窓」に取替え
(ジョイント窓 FIX+たてすべり窓)
風を積極的に取り込みたいお部屋にはお勧めの形の窓です。
換気量は、引違い窓の約22倍
風が片側の「たてすべり窓」から入り、もう片側から風が出ています。
☆風の流れをつくるには「入口」と「出口」が重要です。
快適な家にするためにも、風が流れるよう窓の配置や形状選び大切です。
*引き戸の雨戸を使いやすいシヤッター付き高断熱サッシに取替え
巾を狭くし高さのあるサッシに取替え
上部からの明かりが取り入れやすくなりました。
Low-E複層ガラスは断熱タイプです。
②玄関ドア交換
<新規玄関ドア> カバー工法 YKK APドアリモ
カバー工法で取替え
床のタイル・壁を傷めず一日で取替えできるので安心です。
アルミの玄関ドアを高断熱ドアに取り替える事で、吹抜け・階段からの冷たい
空気が2階に上がらず温めたお部屋から寒かった廊下への移動もしやすくなりました。
③気流止め工事
☆気流止めは断熱リフォームではとっても大事です。
気流とめとは
壁内の空気の流れを作らないようにする作業のことです。
壁内を空気が流れてしまうと断熱材の効果が無意味になるので
床下と壁内、壁内と小屋裏(屋根裏)の空気の流れを止める気流止めの施工をしました。
[気流止めのメリットは]
・断熱性能の向上
・壁内結露の防止
※昔の一般的な在来木造家屋は構造的に壁内と床下が繋がっているため、気流止めはされていません。
気流止めがされていないからといって、決して欠陥住宅ではありません。
<床下と壁内の気流止め>
<壁内と小屋裏の気流止め>
④一階の床下断熱
<吹付け断熱材施工> アクアフォーム@50
床は壊さずに断熱施工
床下に潜り、古い断熱材を撤去し吹付断熱工事をします。
吹付断熱材は、断熱材を霧状に吹き付け発泡体を作る施工法
隙間なく断熱材を施すことができるので、気密性を確保することも出来ます。
床の開口部から断熱材の泡が見えます
⑤一階の壁と天井断熱
<断熱材入れ替え> 高性能グラスウール@100
内壁材を解体するので古い断熱材も撤去しました。
昔の壁に使用していたグラスウール厚は5ommで
薄く、古くなりズレて隙間だらけ
1階の天井には断熱材が入っていない事が多いです。
厚100mmの高性能グラスウールを隙間なく入れています。
ユニットバスのお風呂廻りもしっかり断熱材をいれます。
※高断熱住宅の断熱性能評価と指標として、熱抵抗値(R値)があります。
断熱性能は熱伝導率と材料の厚みによって決まり、その両方を考慮した指標が熱抵抗値です。
上記の必要な断熱性能の厚さを考える参考として断熱等性能等級4の基準があります。
在来軸組工法の建物なら断熱材料の厚みは、壁は高性能グラスウール90mm以上、天井は160mm以上です。
⑥ 一階の下屋天井断熱
二階がない下屋の部分の断熱工事
<吹付け断熱材施工> アクアフォーム
グラスウール断熱材が入れずらい下屋天井には、吹付け断熱材で施工です。
⑦二階天井裏断熱
※屋根は夏には非常に高温になるため、屋根断熱と天井断熱は重要です。
屋根を解体し葺き替え工事をしないリフォームの場合、
屋根面に断熱材を入れる屋根断熱は無理なため天井裏断熱をご提案します。
リフォーム前にあった小屋裏収納はなくし点検口になりました。
小屋裏収納があると天井断熱の効果が得られないので、なくします。
<吹込み工法> セルロースファイバー断熱施工
高性能断熱材セルロイスファイバーとは
古紙を粉々にしてホウ酸を混ぜてつくられている、天然木質繊維の断熱材で、人体への影響も少ないエコ材料です。
断熱性、調湿性、防音性、防熱性、防虫性が高く優れた材料です。
⇩
小屋裏の既存の断熱材の上にセルロイスファイバーを吹き込みます。
粉々フワフワの断熱材 厚さ160mm
軽い材料なので外に広がらないように、しっかり養生
室内に機械を持ち込めないため、バルコニーからホースを入れて施工しました。
▮AFTER ~リフォーム後~
▮担当者より
以前は大きな出窓の前にあったキッチンに立って、寒い台所でのお料理作りをしていた施主様
リフォーム後は床暖房で足元から暖かいキッチン。お庭の景色を眺めながら楽しく家事をされています。
そして、リフォーム前は寒くてダイニング隣の和室の掘り炬燵で過ごす生活が、今はエアコンを少しつければLDK全体が暖かく過ごせて快適な生活をおくられています。
玄関に続く廊下や階段も暖かいので家の中の移動も苦にならなくなり、家の中でもアクティブに動きまわれて健康にもとっても良いとのことです。
☆断熱リノベーションは健康にとても良いので、是非お勧めいたします。